あきらめも肝心

完璧主義にはガタが来る

その1  その2  その3


 2匹めのアリさんが「自分」について語り、3匹めのアリさんが「相手」について語ってました。私ありんこにとっての“人間関係”には、 基本的にはこの「自分」と「相手」しかありません。つまり1:1の関係のみ。まぁ、“しかありません”・・・なんて言うとかなり語弊があるかもしれませんけど。

 例えば、AさんとBさんと私と3人居るとします。3人が3人とも仲良しこよしでいる間は良いんですが、ある日、AさんとBさんとが私の知らない場所で大喧嘩をして、口もきかなくなっちゃったとします。そんな時、どうしましょ?

 けっこう困った状況ですよね。私はそんな時、

「これはAさんとBさんと、2人だけの間の問題。
Aさんにとっての相手はBさん。
Bさんにとっての相手はAさん。」

と考えます。つまり『A⇔B』の部分には問題が 生じてますけど、『私⇔A』とか『私⇔B』とかの部分はこの事態とはまったく無関係なんです。だから、『A⇔B』がたとえ消えて無くなった としても、『私⇔A』・『私⇔B』は以前のままになります。

 まぁ、元々が仲良しなら多少の仲裁もすると思いますが、 この場合も、まずは『A⇔B』がどうなっちゃったのかをよく確認し、その上で『私⇔A』がどうあるべきか(私はこの件に関してAさんに どんな言葉をかけるべきか)、『私⇔B』がどうあるべきか(私はこの件に関してBさんにどんな言葉をかけるべきか)を別々に考えます。
 もちろん、どちらかの肩を持つ場合もあります。「2人で話せばなんとかなりそ〜」と思えば、特に口をはさまずに放っておきます。 『A⇔B』の状況を見た上で、あくまでも「自分」と2人それぞれとの関係をどうすべきか判断するのです。

 これまでの経験をよく考えると、口をはさまず放っておいた場合が1番多いかも。2人の間には2人にしかわからないこともたくさんあるだろうし、 基本的に「自分の事は自分で処理すべき」と思うので、本人同士でできる範囲の努力をしてもらって、 それでど〜〜〜〜してもうまくいかないような時に初めて、手助けすると思います。多分・・・( ←実はかなりの出しゃばりだから、書いた通りでない可能性大・・・笑)。
 あ。もちろん、どちらかから「どうしたらいいのかなぁ〜?(泣)」なんて相談された時は、少しでもうまく行くように 最大限協力しますよ〜。


 さて次に。
 そんな風に私ありんこが1:1の関係しか考えない、この理由を書きましょう。と言っても、答えは1つ。  日々いろいろな場所で次々た〜くさん出会う人々の中では、「人間関係は多種多様、まさに複雑怪奇だから」です!!。
・・・何しろ、「自分」と「相手」という1:1の関係だけに絞っても、20も30も、下手したら50も100も考えなくちゃいけないんですよ。 そこに「相手同士」の関係までからめて考えたら、とんでもなくわけわかんないことになっちゃうと思いませんか!?

 これを図にします。世界に住んでいる人間が3人しか居なければ、最初の図のように、比較的単純な関係(3本線のみ)にしかなりません。 しかし、これが5人になったらどうでしょう?。下の図を見てください。「自分」と「相手」だけを考える場合には、左図のように 4本の関係を考えるだけなのですが、これに対して、「相手同士」の関係まで考えてたら、10本も考えなくちゃいけなくなるんです。 まさに2倍以上になってますね。


4本考えるだけ

10本考えないといけない

 これが10人になると、「自分」と「相手」だけなら9本なのに「相手同士」まで考えてたら45本に・・・なります。多分。これ、5倍ですねぇ。
 更に、30人学級の場合・・・「自分」と「相手」だけなら29本で、「相手同士」まで考えたら・・・・え〜と・・・ 408本かな?・・・とすると14倍ですか!!!
(計算違ってたらごめんなさい!!)
 とにかく、そんだけ複雑になるのですよ。私の頭ではそんなにたくさん考えられません! あしからず!! ・・・というわけで、「相手同士」の関係にはあまり深く立ち入らず、基本的に「自分」と「相手」、 つまり1:1の関係だけを考えているのです。

 ですから、過去に何度か出会った次のような場面は、私にはまっっっっったく理解できませんでした。 それは、「Aさんが喧嘩している」という理由で、Aさんの友達Cさん・Dさん・Eさんが、“みんなで一緒になって”Bさんを無視してる、という場面です。
 これって、どうして起こるんでしょう? 不思議不思議。まぁAさんはBさんが喧嘩相手なんだからそれでいいとして、 問題は周りのCさん・Dさん・Eさんです。この3人は、最低考えておくべき(と私ありんこは思う)自分とBさんとの関係の部分を綺麗に忘れ、 『A⇔B』のたった1本の線に、みんなして振り回されてるように思います・・・。これは図にしておきますか。

 わかりやすくするために、Eさん1人を見てみましょう。
 Eさんが最初にしっかりと考えるべきなのは、「E⇔A」「E⇔B」「E⇔C」「E⇔D」 の4本線だと思うんです。しかし、ここではそれらとはまったく無関係の「A⇔B」の部分で問題が発生しました。すると、それにつられてか、 なぜかEさん、突如「E⇔B」を切ってしまってます。
 この時、「E⇔C」と「E⇔D」はどうなっているのでしょう? 戦火が拡大すればこれも 簡単に切ってしまうのでしょうか?
 「E⇔A」はどうでしょう? 一見、1番強固な関係にも見えますが、私にはこれが、AさんからCさん・ Dさん・Eさんに強制的に張られた“あやつり糸”のうちの1本のように見えてしまいます。そ〜んなさびしい人間関係なんて、私、絶〜〜っっ対に嫌だわ〜!!!

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