■1.ドレミ騒動とは■


1−1.ドレミが2種類1−1−1 ドレミ騒動とは1−1−2 移動ドと固定ド1−1−3 移動ドと固定ドの勢力範囲
1−1−4 暗き影1−1−5 収拾案を考える



1−1.ドレミが2種類 ▲戻る

まずは、「ドレミが2種類あってこんがらかってるよ」、っていうお話です。



1−1−1 ドレミ騒動とは ▲戻る

これを読み始めてくれた人のほとんどは、
「はて。『ドレミ騒動』とはいったい何ぞや?」 ・・・と言う方が・・・実は大半なんではないでしょうか?
なぜなら、世の中に『ドレミ騒動』なんて言葉は無いからです(多分)。
実のところ、昨日(2002.10.31.)の朝、私が勝手にネーミングしただけv

でもですね、 世の中で「ドレミをめぐる騒動めいた事態」が発生したことは、 まぎれもない事実なんですよね〜。
しかも、今もそれで困っちゃってるような人も 実際にいるらしい・・・のかな?
よく「絶対音感」の話や 「移動ド」と「固定ド」の話で それっぽい話題になりますが・・・そーです。その辺の話です。
(そんなモン知らん!という人にもわかるように書くつもり。)

では、これから私、
『ドレミ騒動記』と銘打って、
できれば毎日、徒然なるままに順序良く(←すでに矛盾) 書いて行ってみようかと思います♪



1−1−2 移動ドと固定ド ▲戻る

そもそもそんな騒動どこで起こってるのか、と言いますと
ま〜実際は、 米騒動のように世の中に歴然と発生しているわけではなく(多分)、
大きく2つに分かれた陣営が、
自陣営に引きこもった状態のまま 互いに相手の陣営の存在価値を否定し合っている、という
こんな図式でしょう♪

ではこの2つの陣営を仮に 《移動ド派》VS《固定ド派》 という風に命名してみます。

言葉見てわかる通り、 《移動ド派》というのは 「ドレミは移動する!!!」と主張する陣営であり
《固定ド派》というのは 「ドレミは移動せず固定されている!!!」と主張する陣営であります。

もっと細かく見て行きますと
《移動ド派》に属しますのは
小学校の先生と、音楽大学の楽理(音楽学)の音楽理論の教授・助教授。
《固定ド派》に属しますのは
中学・高校の音楽教師と音楽大学の実技関連の教授・助教授、
および全国のほとんどの音楽教室の先生であります。
(ここ、少しでもわかりやすくするために  ものすごく大雑把にくくってますよ〜。
 例えば小学校の先生の中にも《固定ド派》の方がたくさん居ます!  あしからず!)

そして、多分私の見るところで1番この問題に大きく直面しているのが
中学校の音楽の先生たち。
なぜなら 音楽の『学習指導要領』には次のように明記されているからです。 (最近変わってるかも??)

「歌唱の指導における階名唱については,移動ド唱法を原則とすること」

・・・・つまり、旧文部省(現文部科学省)は 《移動ド派》なんですねぇぇ〜〜〜〜
でも中学の先生は《固定ド派》なんですねぇぇ〜〜〜
これじゃ、国と真っ向から対抗しちゃってることになりますねぇぇ〜〜

     大変です!!Σ( ̄▽ ̄;;      ちなみに小声でさりげなく書いておくと、げっぴ〜は《移動ド派》♪・・・一応・・・


★Q&Aコーナー★『移動』と『固定』ってなに?!
 (↑「移動ド」と「固定ド」との違いについて簡単にまとめました!!)



1−1−3 移動ドと固定ドの勢力範囲 ▲戻る

以上のように、 『ドレミ騒動』と私が言っているのは
「移動ド」を推進する《移動ド派》と 「固定ド」を推進する《固定ド派》との対立です。
では、これら2つの勢力のうち、優勢なのはどちらでしょうか?
これから出す例は単なる数の比較で
しかも10年くらい前に私がこの目でちらっと見たほんの1例に過ぎないのですが、
結果が実に顕著でわかりやすいと思うので挙げてみましょう。

それは、私が大学1〜2年の時にとっていたとある授業でのお話。
その授業は全部で45人程度のクラスでした。
果たしてこのクラスの中での「移動ド」と「固定ド」の割合は・・・

       

・・・こうだったんです〜〜(^^;
数字で言うと、 「移動ド」が3人で、残りの42人がみんな「固定ド」・・・

《移動ド派》って、絶対絶命の大ピンチですな。



1−1−4 暗き影 ▲戻る

さて。 絶対絶命の大ピンチを迎えている《移動ド派》ですが、
たとえ少数派といえども 黙って指をくわえて滅ぶのを待っているわけではありません。
ここに救世主とも言える強大なパワーを持った1冊の書物が存在します。

すなわち 『退け、暗き影「固定ド」よ!』(東川清一著 1983年 音楽之友社刊)
・・・・すっごい過激なネーミングですな・・・

これ、良くも悪くもけっこう知られてる本らしく(インパクトあるタイトルだし)、
発刊された当時はかなりの反響があったみたいです。
と言うか、騒動の大元がこれなのかも? そーでもない?

本の内容はですね、 ドレミというものがどのように誕生したのかが実証的に説明された後、
移動ドの会得方法が、具体的かつ詳細に記されております。

が、 私が読んだ感想なんですが、はっきし言ってこれ、難し過ぎる!!
何しろ、現役の学者さんが論文口調で語りまくってる状態なので、
もっともっともっと噛み砕かないと 一般人にはさっぱり意味不明です〜〜〜

するとその後、東川先生、 『退け、暗き影〜』をものすごーくわかりやすく噛み砕いた
『移動ドのすすめ』(東川清一著 1985年 音楽之友社刊) という本も発刊してたりして・・・

まーとにかく、 絶対絶命の《移動ド派》の中にも、
このように頑張ってる人がちゃんといるということですな。

ところで、この『ドレミ騒動記』の最初の頃に、 小さい文字で、 私も《移動ド派》 と書きました。
実際そうなんです・・・・が、 でも私、東川先生とは、ちょ〜っと意見が違ったりします。
なぜなら 《移動ド派》の信念として、 「移動ドが消え去ることは絶〜対に無いっ」と確信してますけど
逆に 「『(暗き影!?)固定ド』が消え去ることも、絶対に無いんだろうなぁぁ〜」 と思ってるからです〜

ほんじゃぁ一体、この騒動、 どーやったら収拾がつくんでしょうねぇ?>私




1−1−5 収拾案を考える ▲戻る

以上書いて来ましたように、
音楽の世界で当たり前のように使われている「ドレミ・・・」には
《移動ド派》《固定ド派》との対立という、かなり大きな騒動が発生しています。
しかもそれは百年以上にも渡る長い期間、 ず〜っと続いているのです。

そして、21世紀を迎えた現在も まったく収拾がついておりません(多分)。

では、 そもそも一体「ドレミ・・・」はどのようにして誕生したのか、
その後どうして《移動ド派》《固定ド派》とに分かれてしまったのか、
などについて これから何日もかけ、順を追って詳しく説明してみましょう。

ただその前に
この騒動をどうおさめたら良いのか、について 私の意見を簡単にここに書いておきます。

      ↓
      
     
      

共存♪(^▽^)♪ 仲良しこよし!!♪

                    ・・・・・やっぱダメかしら・・・?(。_゜☆\ べキベキ!!!


ま〜実際 こんな簡単なひとことで済む問題ではないんですが、
結局ですね
なぜ移動ド固定ドと両方どちらもいつまで経っても 消えて無くならないのかと言えば、
ぶっちゃけた話、
すでに使い道が 別々に分かれちゃってるから
なんですよ。
使い分けてない人の方が多いけどな・・・ ┐(’〜`;)┌ )

「ドレミ・・・」が誕生した当時の状況を見れば確かに、
そもそもの使い方だった移動ドだけ使ってれば良かったんですが、
その後、世の中が大きく変わって来てまして、
今現在では状況によって、こちらを使った方が良い、こっちは全然使えない、 という場合が
移動ド固定ドの双方に起こりえるのです。
(後から登場した固定ドの存在が世の中を変えちゃった、  という気もかなりしてたりして・・・)

例えば20世紀に入り一部のクラシック愛好家の間で盛んにもてはやされている 現代音楽の中には、
移動ドなんて使えないけど固定ドを使えばどう考えてもムチャクチャ便利、 というものが かなり多いです。

しかし逆に、
最近TV番組で流行りのハモネプでしたっけ? あれって、
固定ドなんか使ってたら、よっぽどの天才でない限り、絶対にハモれません!!
でも移動ドをきちんと理解しながら使って訓練すれば、 大抵の人が、とても綺麗な音でハモれちゃうんですねぇ〜〜
(そもそもそのために「ドレミ・・・」が誕生したわけだしね。)

要するに、
時と場合によって移動ド固定ドどっちの方が良いかの判断は変わる!!
・・・ということです。

これは、例えて言えば、
同じベンザプロックを “鼻から来る風邪”と“喉から来る風邪”とで使い分けるのと同じ原理ですな。(?)
ただしベンザブロックなら色で判断できますが、
「ドレミ・・・」の場合、判断基準がオタクっぽくて難しい・・・(〃▽〃;

この「ドレミ・・・」の使い分けの判断基準を知るためにも
移動ドって何だろう?」「固定ドって何だろう?」ということをみんなで理解して
きちんと正しく使い分けてください♪

では次回からは より詳しく「ドレミ・・・」について見ていくことに致しましょう。