■「移動」「固定」とは?■

例えばの話、
ピアノの伴奏に合わせて『チューリップ』をうたおうとしたとします。
まずは

←聞こえるかな?


とピアノが弾き、それに合わせて「さいた〜さいた〜」とうたってみました。
しかし、音が少々高過ぎて、声が出しにくかったとします。
そこでピアノの人に「ちょ〜〜っと、音低くしてくださいよ」とお願いすると
次のように弾いてくれました。

←聞こえるかな?


これに合わせて「さいた〜さいた〜」とうたってみましたら、まだ少々音が高くてうたいにくい。
そこで「あともうちょ〜〜〜〜っと、音を低くしてください〜」とお願いすると、
次のように弾いてくれました。

←聞こえるかな?


ピアノの鍵盤は左に行くほど音が低くなりますので
「低くしてよ」と言えば、鍵盤の左のほうに手が動いていくことになります。
こうして、最後の高さならそれほど高くなく、なんとか普通に「さいた〜さいた〜」とうたえたとしてください。

ここまでは特に問題無いよくあるお話です。
蛇足ながら「なんで黒い鍵盤と白い鍵盤と混ぜて弾くんだ?」なんて質問しないでくださいね。
そんな説明、1日や2日じゃとても不可能なので。
もっと先に進むとその話にもなるかもしれませんし☆

さて、では今ピアノで弾いた3つの高さの『チューリップ』を
「ドレミ」でうたったらどうなるのでしょう?
そうです。ここで意見の対立が発生するのです!!


移動ドの場合

←♪


←♪


←♪

移動ドでは、『チューリップ』の「さいた〜さいた〜」はあくまでも「ドレミ〜ドレミ〜」なので
音が低くなるとドレミの位置がだんだん左に移動して行きます。
実際、鍵盤の図の中のがちょっとずつ左に移動してますね。
移動するから「移動ド」なんです。




固定ドの場合

←♪


←♪


←♪


固定ドでは
「ドレミ〜ドレミ〜」「シドレ〜シドレ〜」「ラシド〜ラシド〜」と変わって行きます。
しかし



この赤く塗られた鍵盤にの位置は固定され、
動きません。
つまり、固定されてるから「固定ド」なんです。



で、問題は、この「移動ド」と「固定ド」とはたしてどちらを使うべきなのか、
ということが論争になってるわけですが、
とりあえずここでは「移動ド」と「固定ド」の違いがわかってもらえればそれでよいです。

・・・わかりました?